たんぱく質の問題点

今回はたんぱく質摂取の問題点と必須アミノ酸、非必須アミノ酸の事や、タンパク質の問題点について解説していきます。

まずはたんぱく質は体にとってとても重要な役割をしていますが、なんでもいいから摂っていいと言うわけではないです。

質や量を考えながら摂る必要があります!!

しかし特に女性の方は特にたんぱく質を大量に摂取するのは難しいですが、ここを理解すると意外と大量に摂取する必要がないことに気づくかもしれないです。

では一緒に一緒に勉強していきましょう!!

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たんぱく質摂取の問題点

①質的問題:アミノ酸スコア

まずはアミノ酸は20種類あるのですが、20種のアミノ酸全てを摂る必要はないです。

生体内で作ることのできない「必須アミノ酸:EAA」の重要度が高いのでそこを優先的に摂取しましょう。

そして食品にどれだけ必須アミノ酸が含まれているか、たんぱく質の質を表すのが「アミノ酸スコア」です。

しかし体内で必須アミノ酸を元にして生成できる「非必須アミノ酸」が不足して良い、というわけでないです。

体で作られると言う事はそれだけ体には必要な物であると考える事もできます。

②量的問題:アミノ酸プール

劣化した約250gのタンパク質が毎日分解(オートファジー)され、血液、肝臓などを循環しています。

この循環しているものを「アミノ酸プール」と言います(実際にはたんぱく質を貯蔵する部位は存在しない)。

アミノ酸プールには分解された70〜80%(約200g)のタンパク質がプールされ再利用されています。

つまり「250ー200=50」となり、約50gが1日の不足分となるので、その不足量を食事で補う必要があります。

そう考えると意外と筋肉をガンガンつけるわけではなく不調を改善するために必要量を摂るのは多くはないと思います。

アミノ酸

ここではアミノ酸について解説していきます。

体にとって重要なアミノ酸は2つに分かれます。

それは必須アミノ酸と非必須アミノ酸です。

必須アミノ酸は体では生成できないので食品から接種する必要があります。

非必須アミノ酸は食品から接種しなくても体で生成されるアミノ酸です。

個人的にはどちらも重要だと思っています。

非必須アミノ酸だから摂らなくていいやではなく、体に作らないといけない位、重要なアミノ酸だと考えています。

必須アミノ酸

ここでは、食品から摂取する必要がある必須アミノ酸を表記していきます。

各アミノ酸名主な働き
バリン肝臓ではなく筋肉で代謝される筋タンパク合成に必須のアミノ酸。 血液中の窒素バランスを調整する。
ロイシンタンパク質分解を防ぐ作用を持ち、インスリン分泌を刺激してタンパク合成を高める。
イソロイシン筋肉で代謝されるため筋タンパク合成に必須のアミノ酸。ヘモグロビン合成に必要。
メチオニンSAMe(sアデノシルメチオニン)というメチル基供与体となり、遺伝子発現に関与する。
フェニルアラニンチロシンに代謝され、カテコールアミン(アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミン)、甲状腺ホルモンの原料になる。
トリプトファン神経伝達物質であるセロトニンの原料となり、運動前の摂取には不向きと考えられている。
ヒスチジンヒスタミンの前駆物質であり、成長の早い乳児期は必須アミノ酸となる。
成人では非必須アミノ酸となる(凖必須アミノ酸)
スレオニン肝臓の脂肪蓄積を抑制する。必須アミノ酸の中で最後に発見された。
リジン(リシン)米に不足している必須アミノ酸。ヘルペスウィルスの増殖を抑制する(1日1gを3回飲む/1日)。

BCAA(分岐鎖アミノ酸)

アミノ酸を構成する側鎖という部分が枝分かれした構造を持つ、ロイシン、バリン、イソロイシンBCAAと呼びます。

各アミノ酸の理想的な比率は2:1:1(ロイシン、バリン、イソロイシン)と言われています。

BCAAはいずれも肝臓で代謝されず筋肉へ直行し代謝され、筋肉分解を防ぎます。

BCAAは筋肉でアラニンに代謝されて、肝臓で糖新生に使われるので、BCAAサプリメントは低血糖の予防にも使われます。

筋トレの前に摂ると体内にあるタンパク質の分解を防ぐ事ができます。

非必須アミノ酸

次は体で生成されるので食品から摂らなくてもよい言われている非必須アミノ酸です。

各アミノ酸名主な働き
アラニン肝臓で糖新生に用いられる(その際に働く酵素がALT)。またアルコール代謝を改善する働きもある。
グルタミン条件下必須アミノ酸と呼ばれ胃腸粘膜の修復に必須。免疫細胞のエネルギー源になる。
グルタミン酸小麦、大豆に含まれる興奮系神経伝達物質である。
アルギニン血管拡張効果のある一酸化窒素を生成する。成長期や外傷からの復帰や感染からの回復時は条件下必須アミノ酸になる。
アスパラギン酸TCA回路を活性化させるアミノ酸でもあり、名前はアスパラガスに由来する。
アスパラギンアスパラギン酸と同じくエネルギー産生を支える。
システイン抗酸化、解毒に働くタンパク質グルタチオンの原料
プロリンコラーゲンの主原料になるアミノ酸
グリシンコラーゲン生成に関与。神経伝達物質に関与するが過剰になると興奮毒素として作用する。
セリンリン脂質の生成に用いられる
チロシン興奮系神経伝達物質の原料となり、甲状腺ホルモンの原料でもある。

コラーゲンを構成する主なアミノ酸

グリシン、プロリン、アラニン、ヒドロキシプリンです。

※プロリン⇨ヒドロキシプリンの過程にはビタミンCと鉄が不可欠、非必須アミノ酸の充足には補酵素と保因子が必要です。

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たんぱく質の質的問題・量的問題

ここではタンパク質の問題点について解説していきます。

ここをしっかりと理解しておくと無理をしてタンパク質を沢山摂る必要もないのかもしれないです。

アミノ酸スコア

食品に含まれているたんぱく質の量や質は違います。

たんぱく質をバランス良く摂取する時によく活用されるのがアミノ酸スコアです。

別名:桶理論とも言われ、それぞれのたんぱく質、特に必須アミノ酸がバランス良くある状態を100で特定のたんぱく質が少なかったりすると、桶は不完全なので水が漏れてしまうので、良質なタンパク質を体内で生成する事ができないです。

下にアミノ酸スコアと食材を表記します。

100がアミン酸がバランス良く入っている食材。100以下はそうではない食材です。

アミノ酸スコア

米・穀物魚介類肉類
製白米65あじ100鶏肉100
玄米68100豚肉100
食パン44たら100ベーコン95
小麦粉44いわし100ラム肉100
そうめん41かつお100馬肉100
うどん41ぶり100牛肉100
豆類野菜ナッツ
枝豆92ブロッコリー80アーモンド50
大豆86にら77ごま50
豆乳86かぼちゃ68くるみ44
油あげ77アスパラガス68落花生62
おから91にんじん5564

ここに書いている食材以外にも沢山あります。

基本的には「まごわやさしい」をバランス良く食べることが大事です。

たんぱく質以外にもビタミン、ミネラルもバランスよく摂る事が大事です。

避けるべきは、「特定の食品だけに偏ってしまう」ことですのでご注意ください。

例えアミノ酸スコアが足りない食材でも他の食品も摂って補えばトータルで100になります!!

個人的な推薦食品としたらです。

たんぱく質の量もさることながらビタミン・ミネラルも豊富に入っています。

でも、あまり食べ過ぎないように!!

量的問題:アンモニア

たんぱく質は他の栄養素と違い、窒素(N)を持っています。

分解されると窒素化合物であるアンモニア(NH3)が発生します。

アンモニアは毒性が強いため、肝臓の尿素回路にて尿素へ代謝され、腎臓から排泄されるので腎機能が低下している時は特に過剰摂取への注意が必要です。

私のクライアント様でも腎機能が下がっている時にパーソナルトレーニングを始めて、プロテインを摂取したら腎機能がさらに下がった方もいます。

最重要栄養素ですが、過少と過剰の両方に気をつける必要があります。

最適な摂取量は人や目的によって変わります。

一般の方だと脂肪を除いた体重に1gをかけると良いと思います。

例)女性体重50kg 体脂肪率20%だと、徐脂肪体重は40kgなので、1日に40g〜60gのたんぱく質摂取が必要となります。

ハードな運動をする場合は徐脂肪体重に1.5〜2.0gを摂取しましょう。

目的推奨量
最低推奨摂取量徐脂肪体重(kg)✖️0.8g
加齢による筋量減少の予防徐脂肪体重(kg)✖️1〜1.5g
ハードな運動をする場合徐脂肪体重(kg)✖️1.5~2.0g

まとめ

今回はたんぱく質摂取の問題点を質的問題と量的問題で解説していきました。

個人的には女性で不調が多い方は質的問題と量的問題の両方の問題を持っていると考えています。

質的な問題を解決する時にアミノ酸スコアを意識していきスコアの高い食材から優先的に摂取しましょう。

でも、偏ってはいけないので、総合的に100に近づけばいいと考え食材選びをしてください。

そして量的な問題は自分の徐脂肪体重と目的をはっきりさせてから摂取してください。

余計に摂ったたんぱく質はアンモニアを大量に発生させ体の不調に繋がります。

何事もとり過ぎず自分に合った適量を色々な食材から摂る様にしてください。

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