血糖値を下げるのに運動はいいのか?という質問をいただくのですが、
答えから先に言うと運動は血糖値を下げる効果があります!!
血糖値をコントロールするのに運動は必要です。
これは筋肉の細胞内に糖を取り込む作用が働くからです。
適切な運動を継続する事により心身の不調が改善してきますので、最後までお読みください。
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目次
血糖値
体を動かす為にエネルギーを必要とします。ヒトの体のエネルギー源は「糖」です。
もし、体から糖が無くなると動けなくなってしまいます。
ですから「糖」は栄養素の中でも特に重要になってきます。
しかし、いつも体を動かす度に糖を取ってる訳にも行かないないので、ヒトは肝臓と筋肉でグリコーゲンとして保存する仕組みがあります。
そして、「糖」が過剰に肝臓に蓄えられている状態になると中性脂肪に変わり肝臓や全身に脂肪として蓄積していきます。
それが肥満の状態です。
以上の事から糖は適切な量だと体のエネルギー源となりますが、過剰になると肥満になったり、体や心を傷つけてしまう事になります。
心??っと思った方もいらっしゃるのではないでしょうか??
実は糖は体にとって重要な存在なので、多くなったり少なくなったりしたら血糖値を調整するホルモンが分泌されます。
それが心との相関関係を生みます。
血糖値の維持に関係するホルモン
正常の空腹時血糖は90〜100の間です。この状態で維持が出来ると体も心も安定している状態です。
血糖値が上がってくるとインスリンの分泌量も増加し脂肪への合成も進みますが、それでもカバーできなくなると尿糖として排泄されてしまいます。
これがいわゆる糖尿病です。
逆に血糖値が下がってくるとグルカゴンというホルモンが分泌され、それでも下がってくると生命の危機にさらされてしまうのでアドレナリンやコルチゾールが分泌され、なんとか血糖値を上げようとします。
血糖値が下がると低血糖で交感神経を優位にして血糖値を上げようとします。
また、肥満や何かしらの理由で血糖値が急に上がりやすい状況になると血糖値が上がり過ぎないようにインスリンによって急激に下げる機能性低血糖(血糖値スパイク)が起こってしまいます。
この時もアドレナリンが分泌され体が疲れやすくなったりイライラしたりと心身の不調が出てきます。
血糖維持に重要な栄養素
ここでは運動と血糖値に焦点を当ててるので、あまり深くは話しませんので重要な栄養素についてだけ解説していきます。
血糖値コントロールに関連する栄養素はビタミンB群とマグネシウムです。
ビタミンB
豚肉・大豆(豆腐、納豆など)・未精製穀物・うなぎ・鮭・カシューナッツ
マグネシウム
・海藻類・大豆(豆腐、納豆など)・未精製穀物・ナッツ類・バナナ
これらは食事から摂った糖をエネルギーに変える代謝に必要な栄養素です。
もしこれらの栄養素が足りていないと、糖は細胞に取り込まれずにエネルギーに変換される事がなく血液の中を彷徨ってしまいます。
これらを一気に取れる食材は玄米や大豆類になるので、主食を玄米や雑穀米、汁物は味噌汁は最高の組み合わせと言えます。
詳しい事はこちらの記事に書いています。
機能性低血糖運動による糖の取り込み作用
食事は基本であり食事の改善がされている事を前提条件に、今回のブログの本題である「運動による糖の取り込み」ですが、これは結果から先に言うと抜群に血糖値を下げる効果があります!!
GLUT4(グルット4)
運動で血糖値を下げるのに関わるのがGLUT4(グルット4)と言われる糖輸送タンパクです。
このタンパク質は普段は細胞の中にいて必要な時に表面に出てきて糖を取り込みます。
食事で糖を摂ると、インスリンの作用によって表面に上がってきて筋肉に糖を取り込むのですが、それとは別に運動をした時にインスリンとは関係なくGLUT4は表面に上がってきて糖を筋肉の中に取り込む事が出来るのです!!
基本的にはどんな運動でもGLUT4は活性化すると言われていますが、GLUT4の特性を考えると、適切な運動は筋肉を増やすのに筋肉トレーニングを自分の体力レベルに合わせてする事と、ウォーキングなどの軽い有酸素運動で糖を消費し、再び細胞に糖が取り込まれるサイクルをどんどん回しましょう。
筋肥大と有酸素運動によってGLUT4が増加し、活性化もしやすい状態になるとHbA1Cの値も下がる事が期待できます。
まとめ
今回は「運動による糖の取り込み」について一緒に勉強してきました。
食生活が血糖値コントロールに最も大事ですが、運動もそれに負けずに重要な要素です。
食生活を変えたけど体重が減らない、血糖値が下がらないなどの原因に運動不足も考えられます。
片輪だと上手くいかない事も両輪だと成功する確率が高くなります。
無理をする必要はないので毎日少しずつ体を動かす習慣を作りましょう!!
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